ヲーツカ製薬文学
ヲーツカ製薬文学
ポカリとカロリーメイトのクリエイティブにみる企業文学のはなしです。
ふたつの銘柄の広告に共通するエッセンスが、なんとも文学的だなと思って。
エッセンスとしては
①きらめく一瞬
②一瞬の積み重ねとしての人生
③若い汗
こんなところかな?
銘柄べつに見ていくと。
1.カロリーメイト
引用元の動画は、企業のyoutube公式チャンネルで公開された120秒CM。以下、添え書き抜粋すると
“
受験と登山は、2つの点で似ています。
ひとつは、一歩一歩自分の力で
自分を高めていく以外に、道はないこと。
そしてもうひとつは、自分の力でつかみ取った、
その「景色」は生涯忘れられないものになるということ。”
カロリーメイトの「か」の字も出てこない。
カロリーメイトはもはや1日分のバランス栄養食ではなくなったのです…..
受験と登山する人の希望であり、
下山した私たちの過去への懐古である、
ブロックなのです…..
動画見終わる頃には、受験生活の日々の脳内再生(BGMは山下達郎のこの曲)始まる人も多いのでは??
2.ポカリスエット
清楚で可愛い若手女優の登竜門のイメージがつよいよねえ。
ポカリ歴代のCMまとめ趣旨記事もよくよく見かけるし。
歴代の秀逸なポカリスエットCM30選
http://www.machikado-creative.jp/introduction/62683/
→意外だったのは、初代CMで起用されていたのは海外の女優さんであったこと。
綾瀬はるか、八木莉可子、中山エミリ、YUKIなどなどに見られるピュアさは無さそう。
それはさておき、
とある雑誌に掲載されていたポカリのタイアップ広告が忘れられないのです。
小学館のmaybeていう季刊誌でした。たしか2016年。
見開き1ページ、アンニュイな顔した高校生男女が佇む夕方の教室。下部には日記式のモノローグ。
モノローグの綴り手は、文化祭を目前に控えた女子高生。
クラスの出し物であるロミオとジュリエットのリメイク脚本作成を担当しております。そこから読み取れることは
- 脚本+語り(現実)の二段構成
- 主人公はロミオ役男子へ密かに好意をよせている(めちゃ惚れ片想い)
- ロミオが飲みこむポカリの一滴一滴のきらめきに、打ち明けることのできぬ恋心を投影
- 言えない想いだけど(多分スクールカースト的な要因で)、この熱い恋心は確かに眩しく、閃光を固有している
と、こんなところであります。
ちなみにかなりアンニュイな筆致。決して爽やかではないんだが、、
青いだけが青春じゃないんだなと再感させてくれますね。
それでこの広告も結局、ポカリスエットの
商品機能など”うつつ”の訴求はゼロ!
ちょっとした小説の読後感みたいなものを感じれて、噛みごたえがある〜。
余談ですが、カロリーメイトもポカリも広告テイストのラインが2つに大別されてるんじゃないかと思います。
ひとつは上述の文学路線
もひとつは機能性訴求路線
後者は、ここ数年は吉田羊の
🎵あ〜 ポカリ飲まなきゃ
が耳から剥がれないあのシリーズ。
食欲の有無に左右されず1日分のバランス栄養補給!
できることがまっさきに伝わってくるし。
Tumblrのテキスト記事に動画やリンクを埋め込むのはどうすればよいんだろう….